医療保険は必要?必要性と選び方のポイント|おすすめの医療保険3選

民間の保険には万が一の死亡や高度障害状態を保障してくれる生命保険のほか、入院や手術、通院を保障してくれる「医療保険」があります。

 

公的な健康保険があることで「医療保険は要らないのでは……?」という意見も見かけますが、本当に必要ないのでしょうか?

 

今回は医療保険の基本的な知識と、これから検討したい方におすすめの医療保険を紹介します。

医療保険とは

まず、医療保険の全体像を把握しましょう。
医療保険に加入することで受け取れる給付金は、主に以下の3種類です。

  • 入院給付金
  • 通院給付金
  • 手術給付金

入院給付金

医療保険は死亡や高度障害状態になった場合ではなく、病気やケガで入院・通院した場合に給付金を受け取れる保険です。

 

このうち入院給付は、所定のケガや病気で入院した場合に支払われます。

 

契約時点で決まっている日額に入院日数分を掛けた金額を受け取ることになります。

 

たとえば入院1日5,000円が受け取れる医療保険に加入していて1週間入院した場合、3万5,000円を受け取れる計算です。

 

詳しくは後述しますが、昔は入院しても給付金を受け取れない免責期間がありました。
現在では日帰りで退院できることも多く、医療保険を選ぶ際は「日帰り入院でも保障されるタイプ」が望ましいでしょう。

通院給付金

通院給付金は、入院前後に通院した場合に受け取ることができる給付金のことです。

 

近年は入院が短期化している代わり、通院で治療を受けている人も増加しています。
通院はクルマを使うならガソリン代、タクシーならタクシー代が必要です。

 

通院に関する費用は予想以上に大きくなることも考えられ、通院給付金(通院特約)の重要性は高まっているといえます。

手術給付金

病気やケガが原因で手術を受けるとき、受け取ることができるのが手術給付金です。

 

外来で手術だけ受けるパターンもあり、入院と関係なく手術だけで給付金を受け取れることが大切です。

 

手術給付金の金額は手術の種類に応じて「入院給付金の〇倍」という形で支払われることが一般的ですが、今では「一律〇万円」という形の保険もあります。

医療保険の選び方のコツ

保険期間

ひとくちに医療保険といっても、保険期間の違いで「定期タイプ」「終身タイプ」の2つに分かれています。

 

定期タイプは加入から5年または10年・15年といった形で、一定期間の保険期間を選択するタイプです。保険期間が終了したあとは、引き続き保障を受けるためには契約を更新することになります。

 

更新時の年齢と保険料率で保険料額が見直され、同じ保障を受けるにしても更新のたびに保険金が高くなります。その分、若いうちは保険料が割安です。

 

一定期間だけ保障を充実させたい場合に適しています。

 

一方の「終身型」は、加入した時点から一生涯同じ保険料を支払うことになるタイプです。

 

途中で保険料が値上がりすることがないため、年齢を重ねるほど相対的に割安になります。その代わり、加入した若い年齢時点では定期タイプよりも割高です。

払込期間

終身タイプの医療保険は保険料を一生涯払い続ける「終身払い」のほか、65歳までといった具合に払込期間を設定して、その期間内に所定の保険料を支払い終える「短期払い」のを選択できます。

 

毎月の保険料が安いのは終身払いの方ですが、その人が長生きをするほどに支払総額は大きくなります。
老後は年金以外の収入源がなくなることも多いですから、老後の保険料負担を抑えたいなら短期払いも選択肢になるでしょう。

入院給付日額

ケガや病気で入院した場合に、支払われる1日あたりの給付金額のことです。
入院した際にかかる医療費は現役世代なら3割負担になりますが、かかる費用はそれだけではありません。

 

特に以下のような費用は全額が自己負担です。

  • 差額ベッド代(個室や少人数部屋の費用)
  • 食事代
  • 交通費
  • 着替え

入院給付金の日額を考えるには、公的医療保険でまかなえない費用も考慮して、不足部分をできるだけ補える金額を考える必要があります。

日帰り入院も保障されるかどうか

医療技術は日々発達しており、昔と比較して入院日数はどんどん減少しているといわれています。

 

厚生労働省の「平成29年度(2017)患者調査」によれば、退院患者の平均在院日数の年次推移は以下のとおりです。

- 日数(病院+一般診療所の総数)
平成29年 29.3
平成26年 31.9
平成23年 32.8
平成20年 35.6
平成17年 37.5
平成14年 37.9
平成11年 39.3

引用元:厚生労働省|平成29年(2017)患者調査の概況|11P

 

平成11年から29年にかけて、平均入院日数がどんどん短くなっているのがお分かり頂けるでしょう。

 

さらに、在院期間別の患者数を分けた結果を見てみると、短期入院が全体の大半を占めていることも分かります。

期間 推計退院患者数の構成割合
0~14日 68.2
15~30日 15.7
1~3月未満 12.4
3~6月未満 2.3
6月以上 1.4
不詳 0.1

引用元:厚生労働省|平成29年(2017)患者調査の概況|13P

 

全体の68.2%の人が0日から2週間以内に退院しているのです。さらに、30日以内まで含めてみてみると、全体の83.9%の人が1ヶ月以内に退院しています。

 

この事実から分かることは、「日帰り入院までカバーしてくれる医療保険が望ましい」ということです。

 

昔の医療保険やがん保険は短期間の入院では給付金が支払われない「免責期間」がついていることがありました。
入院5日目から入院給付金が支払われるタイプの場合、4日以内に退院したのなら給付金は受け取れません。

 

データを見る限り、入院5日目から給付金が支払われるタイプの保険では、かなりの割合で給付金を受け取れないということになってしまうでしょう。

 

今は日帰り入院から給付金が支払われる医療保険が増加していますが、自分が検討している医療保険が日帰り入院をカバーしているかはしっかりと確認しておきましょう。

おすすめの医療保険3選

ここまで医療保険の基本的な仕組みを紹介してきましたが、医療保険はさまざまな種類があります。
何を選べばいいのか困ってしまうこともあるでしょう。

 

そこで今回は、これから医療保険を検討する方におすすめの医療保険を3つご紹介します。

ネオファースト生命「ネオde医療」

ネオファースト生命のネオde医療は三大疾病・女性疾病を幅広くカバーできる終身医療保険です。

 

がんや心疾患・脳血管疾患に罹患した場合は一時金の支払いだけでなく、保険料の払込免除で備えることができます。

 

さらに特定疾病保険料免除特約は上皮内がんも保障対象です。

 

上皮内がんとは上皮内新生物とも呼ばれており、転移の心配のない初期のがんのことです。
保険によっては保障の対象外になることもありますが、ネオde医療であれば上皮内がんと診断されても以後の保険料の払込が不要になります。

オリックス生命「新キュア」

オリックス生命の新キュアは、病気・ケガによる入院を一生涯保障してくれる終身医療保険です。

 

なかでも「七大生活習慣病」に罹患したケースでは特に手厚く保障が受けられる特徴があります。
約款で定められた七大生活習慣病で入院した場合、1入院の支払い限度日数が通常の2倍の120日になるのです。

 

三大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)で入院した場合は支払い日数が無制限になり、さらに手厚く備えることができます。

 

あらゆる病気に対してしっかりとカバーしたい人に適しています。

SBI生命「も。」

SBI生命が提供する「も。」は、入院・手術・先進医療・退院後の通院までトータルにカバーしてくれる終身医療保険です。

 

医療保険のなかには入院費用や手術費用はカバーされている一方で通院保障が少ない商品もありますが、「も。」なら特約を付加することで退院後の通院だけでなく、在宅医療までカバーされています。

 

さらに、入院日と退院日が同じ「日帰り入院」までカバーされています。
「短い入院だと給付金が受け取れないのでは……?」と心配の方にもおすすめです。

医療保険の必要性

入院費用は予想以上に高い

医療費

医療費には医師の診察代金、薬代などが含まれるほか、場合によっては手術やリハビリの費用までかかります。

 

公的な医療保険(健康保険)が適用されるため、全額を支払う必要はありません。
基本的に自己負担は医療費の3割です。

 

さらに高額療養費制度の存在によって、一定の上限を超えた場合は払い戻しが行われます。

 

70歳未満の方の区分を見てみましょう。

【平成27年1月診療分から】
所得区分
自己負担限度額
多数該当

 

① 区分ア

(標準報酬月額83万円以上の方)

(報酬月額81万円以上の方)

 

252,600円+(総医療費-842,000円)×1%
140,100円

 

② 区分イ

(標準報酬月額53万〜79万円の方)

(報酬月額51万5千円以上〜81万円未満の方)

 

167,400円+(総医療費-558,000円)×1%
93,000円

 

③ 区分ウ

(標準報酬月額28万〜50万円の方)

(報酬月額27万円以上〜51万5千円未満の方)

 

80,100円+(総医療費-267,000円)×1%
44,400円

 

④ 区分エ

(標準報酬月額26万円以下の方)

(報酬月額27万円未満の方)

 

57,600円
44,400円

 

⑤ 区分オ(低所得者)

(被保険者が市区町村民税の非課税者等)

 

35,400円
24,600円

引用元:全国健康保険協会|高額な医療費を支払った時

 

たとえば年収が「区分ウ」に該当する人が入院して50万円の医療費が発生したとしましょう。

 

自己負担は3割ですから、窓口での自己負担は15万円です。一方、高額療養費制度では上限額が以下のとおりに設定されます。

 

80,100円+(50万円-267,000円)×1%=82,430円

 

1ヶ月の医療費の上限が82,430円のため、差額の67,570円は払い戻しされます。

 

さらに、過去12ヶ月で3ヶ月以上の高額療養費の支給を受けた場合に4ヶ月目以降の医療費は「多数該当」として1ヶ月4万4,400円まで医療費が抑えられます。

先進医療費

医療費が全て3割負担になるなら、医療保険に加入せずともカバーできることもあるかもしれません。

 

しかし、万が一大病を患って先進医療を選択することになった場合、先進医療の技術料は全額が自己負担です。
高額療養費や多数該当も利用できません。

 

先進医療によっては高額になる場合もあります。
たとえばがんに罹患して「陽子線治療」「重粒子線治療」を受けることを決めた場合、300万円前後の技術料が発生します。

 

参考:厚生労働省|令和2年6月30日時点における先進医療Aに係る費用

差額ベッド代

少人数部屋を希望しない場合は大部屋を利用しますが、希望するなら4人以下の少人数部屋や個室を利用できることもあります。

 

しかし、大部屋以外の部屋を使う際にかかる「差額ベッド代」は全額が自己負担です。

 

厚生労働省「主な選定療養に係る報告状況」によれば、個室(1人部屋)~4人部屋の金額は以下のとおりです。

部屋区分 1日あたり平均徴収額(推計)
1人室 7,837円
2人室 3,119円
3人室 2,798円
4人室 2,440円

出典:厚生労働省|主な選定療養に係る報告状況

自営業者は会社員よりも必要性が高い

民間の医療保険は会社員よりも自営業者の優先度が高くなります。

 

これは「傷病手当金」の有無が要因です。

 

会社員が加入する健康保険には傷病手当金という制度があり、一定の条件を満たした会社員に対して、働けない場合の賃金の一部が手当として支払われます。

 

一方で自営業者が加入する国民健康保険には傷病手当金の制度はありません。
病気の収入減少が公的保険でカバーできない以上、民間の医療保険で支払われる各種給付金の重要性は高まるのです。

 

また、専業主婦は会社員に扶養されていれば健康保険に加入できますが、傷病手当金の対象には含まれません。
自営業者同様に優先順位が高いといえます。

まとめ

今回は医療保険に関する基本的な知識と、これから医療保険を検討する方におすすめの医療保険を3つご紹介しました。

 

公的な医療保険があることで加入の必要性が低いと考えている方もいますが、入院にかかる費用のうち「差額ベッド代」「食費」「交通費」など全額が自己負担になる費用も少なくありません。
さらに専業主婦や自営業者は傷病手当金の対象外であり、医療保険の必要性は高まります。

 

ご自身の職業や貯蓄などの状況を加味して、医療保険の必要性については適切に判断しましょう。